採用が決まったら
~就職・転職~
応募企業への内定が決まり入社するまでにも、いくつかの段階を踏みます。晴れて入社の日を迎えられるよう、そして、入社後のトラブルを避けるためにも、働き始める前に確認すべきことや、入社にあたって必要となってくる書類手続きなどを、前もって把握しておきましょう。
内定から入社までの流れ
STEP1内定連絡を受ける
電話やメール、書面で採用内定の連絡を受けたら、できるだけ早めに人事担当者へ入社の意思を返答しましょう。労働条件を再度確認したい場合や、他の会社も受けていて即答できない場合は、まずは内定をもらえたことへの感謝を述べた上で、回答期限を確認し、「〇日までに回答します」と期日までに正式な返答をする旨を伝えましょう。保留にできる期間は2~3日程度。長くても1週間と思ってください。なお、内定を辞退する場合は、できるだけ早く連絡してお詫びの意を伝えましょう。
保留が可能かどうかは、企業の事情によります。企業が設定した期日までに返答できなければ、内定取り消しというリスクもあることは念頭においておきましょう。内定を保留してもらう場合は、「お礼」「入社意欲」「保留理由」「謝罪」「期限」の5つを盛り込み伝えるようにしましょう。
辞退を伝える場合は、内定をもらった感謝を述べた上で辞退の旨を伝え、なぜ辞退に至ったのかも説明できれば良いでしょう。そして、最後は感謝の言葉で締めくくるようにしましょう。
内定連絡のあと、または同時に、労働条件が記載された「内定通知書」「採用通知書」「雇用契約書」「労働条件通知書」などの書類が送られてきます。しっかりと内容を確認して、内定の承諾・辞退を決めましょう。もし、口頭のみで労働条件が記載された書類がもらえない場合は、「労働条件が確認できる書類をいただけますでしょうか」「給与や労働条件は募集要項と面接時に確認させていただいた内容で変わりないでしょうか」など、人事担当者に聞いてみましょう。また、求人広告の記述や面接時の口頭説明をもとに、労働条件について自分なりに書き留めておくことも大切です。あらかじめ整理しておけば、内定受諾の判断につながります。
内定受諾の返答をする前に、勤務条件・給与・待遇面における不明点・疑問点を確認し、説明を求めることは基本です。特に面接の際、給与面などで保留となっていることがあれば、ここが交渉の最終タイミングです!
雇用形態、給与、勤務時間、休日、就業場所などについては、書面で明示すること「労働基準法」で義務付けられています。また、試用期間が設けられている場合は、その期間の待遇に関してもしっかり確認しておきましょう。
STEP2内定受諾の連絡をする
労働条件に納得したら、内定を受諾する連絡を入れましょう。
基本的にメールで内定連絡をもらっていればメールで、電話であれば電話で連絡をするのが良いでしょう。まず、選考結果に対するお礼を述べた上で、内定を受ける意思表示を明確に伝えましょう。合わせて、入社までのスケジュール、必要な手続きなどを確認しましょう。
雇用契約書や内定承諾書などの記入・送付が必要な場合は、必要書類を送るだけではなく、採用のお礼や提出書類の内訳について書き記した送付状(PC作成でOK)も同封しましょう。
STEP3雇用契約を結ぶ
雇用契約書の内容を確認し、印鑑を押して提出します。契約書の控えをもらうのを忘れないようにしましょう。入社承諾後や契約サイン後に辞退するというのは厳禁です。転職先企業の採用活動・受け入れ準備に影響を与えてしまう可能性があります。雇用契約を結ぶ際は、しっかり入社意思を固めて臨みましょう。
◇電話やメールでの内定受諾の伝え方例
電話の時間帯は相手の都合を考えて掛ける配慮をしましょう。
電話の場合
お世話になっております。内定のご連絡をいただきました〇〇〇と申します。
採用担当の〇〇様はいらっしゃいますでしょうか。
-担当者にかわる-
この度は内定をいただき、ありがとうございます。
本日は、御社からの内定をありがたくお受けさせていただきたいと思い、お電話いたしました。
入社後は、1日も早く御社で活躍できるよう努力して参りますので、これからどうぞよろしくお願いいたします。
今後の流れとして、入社までの手続きや入社当日のことにつきまして教えていただけますでしょうか。
-詳細-
承知いたしました。改めまして、今後ともよろしくお願いいたします。
メールの
場合
【件名】
Re:先方のメール件名を変えずに返信
【本文】
株式会社〇〇
人事部 ▲▲様
お世話になっております。
〇〇〇〇(氏名)と申します。
この度は、内定のご連絡をいただき、
ありがとうございます。
心より感謝申し上げ、謹んでお受けいたします。
入社後1日でも早く活躍できるよう
努力して参ります。
何卒よろしくお願い申し上げます。
貴社の皆様と一緒に働ける日を
楽しみにしております。
まずはお礼かたがた、ご挨拶を申し上げます。
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【署名】
〇〇〇〇
メールアドレス:
○○○○@○○○○.com
電話番号:000-0000-0000
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STEP4退職・入社日を決める
在職中の場合は、現場に退職の意思を伝え退職日を決定しましょう。法的には「2週間前に報告すれば退職できる」とありますが、残務整理や引き継ぎを考えると、1~2カ月以上は猶予を持ちましょう。退職日を決めたら、残務整理や引き継ぎ作業を速やかに行い、入社日に遅れたりすることのないスケジュール調整を。合わせて、転職先企業にいつから出社できるのか確実な日程を伝えましょう。面接時に入社可能時期を伝えている場合は、入社時期がずれないように注意しましょう。
すでに会社を辞め失業手当を受給している場合、所定給付日数を残して安定した就業に就くと、条件は多々ありますが「再就職手当」をもらえる可能性がありますので、手続きをしましょう。
退職時に前職場から受け取る「年金手帳」「雇用保険被保険者証」「源泉徴収票」などは、入社手続きに必要となるので大切に保管しておきましょう。
STEP5入社手続きに必要な書類を用意する
一般的に入社手続きには、以下の書類が求められます。企業によって提出書類が違いますので、確認を取り入社までにしっかり準備しておきましょう。
〈多くの企業で提出が
求められる書類〉
- □労働契約書
- □源泉徴収票
- □年金手帳
- □雇用保険被保険者証
- □扶養控除等申告書 ※
- □健康保険被扶養者異動届 ※
- □給与振込先の届書 ※
〈企業によっては
提出が必要な書類〉
- □健康診断書
- □住民票記載事項証明書
- □身元保証書 ※
- □卒業証明書
- □免許証/資格取得証明書
- □入社誓約書 ※
※転職先の企業から渡されるもの
STEP6初出勤
入社日までに、新しい職場の業務について予備知識を入れておきましょう。また、入社日は挨拶や自己紹介が必要となってくるので準備を忘れずに。
初出勤日は始業時間のどれくらい前に出勤すればよいか、服装など、採用担当者にあらかじめ確認しておきましょう。